Candida albicansにおけるファルネゾール誘導膜たん白想定遺伝子
ファルネゾールはC. albicansの菌数認知伝達機構(クオラムセンシング)の伝達分子の一つであるが、果実・野菜などに含まれる精油の成分でもある。 C. albicansにおけるファルネゾールの情報伝達機構については、現在のところ細胞内二成分制御系のCHK1遺伝子の関与(Kruppa M, et al. 2004 Eukaryot Cell)のみ報告されている。またファルネゾールは脂溶性を示し細菌の細胞膜では蓄積されることから、C. albicansでは細胞表層にファルネゾールの受容体が存在するのではないかという作業仮説を立てた。そこでC. albicans のゲノムDNAマイクロアレイの手...
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Published in | 日本医真菌学会総会プログラム・抄録集 p. 60 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本医真菌学会
2006
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Subjects | |
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Summary: | ファルネゾールはC. albicansの菌数認知伝達機構(クオラムセンシング)の伝達分子の一つであるが、果実・野菜などに含まれる精油の成分でもある。 C. albicansにおけるファルネゾールの情報伝達機構については、現在のところ細胞内二成分制御系のCHK1遺伝子の関与(Kruppa M, et al. 2004 Eukaryot Cell)のみ報告されている。またファルネゾールは脂溶性を示し細菌の細胞膜では蓄積されることから、C. albicansでは細胞表層にファルネゾールの受容体が存在するのではないかという作業仮説を立てた。そこでC. albicans のゲノムDNAマイクロアレイの手法を用いた網羅的遺伝子解析を行い、ファルネゾールで発現誘導される膜たん白が想定される遺伝子を2つ選抜した(第49回本大会総会)。動物細胞をファルネゾールで処理すると核内レセプターFXRを発現することから、動物細胞と同様なシグナル伝達が存在するかどうかについてin silico analysisを行ったところ、その配列と選抜した2遺伝子とは相同性を示さなかった。またFXRのオーソログもC. albicansのゲノム配列からは検索されなかった。これら遺伝子の組換え体構築やCHK1との関係などについて報告する。(会員外共同研究者:青山俊弘、鈴鹿高専・電子情報工学、R.Calderone、Gaorgetown Univ.) |
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Bibliography: | P47(SIII-1) |
ISSN: | 0916-4804 |
DOI: | 10.11534/jsmm.50.0.60.0 |