Brugada症候群に合併した発作性心房細動へのカテーテルアブレーション

Brugada症候群では発作性心房細動 (PAF) が20%に合併し, かつ電気生理検査により高率に誘発されることが知られている, 一方Brugada症候群に伴う心房細動 (AF) の発生機序は明らかでない.しかも多くの抗不整脈薬は右側胸部誘導のcoved型ST上昇を増悪させ, さらにphase2リエントリーから心室細動を起こすリスクがある.そのため, AFの治療に用いることができず治療に難渋するケースが多い.われわれはBrugada症候群に合併したPAFに対するカテーテルアブレーションを4例 (4本の肺静脈隔離1例, circumferential PV isolation 3例) 経験した...

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Published in心電図 Vol. 27; no. Suppl4; pp. 32 - 36
Main Authors 弓場, 隆生, 櫻田, 春水, 手島, 保, 平岡, 昌和, 田辺, 康宏, 水澤, 有香, 辰本, 明子, 久次米, 真吾, 小宮山, 浩大, 深水, 誠二, 山口, 博明, 岡崎, 英隆, 西崎, 光弘
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 一般社団法人 日本不整脈心電学会 2007
Subjects
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ISSN0285-1660
1884-2437
DOI10.5105/jse.27.Suppl4_32

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Summary:Brugada症候群では発作性心房細動 (PAF) が20%に合併し, かつ電気生理検査により高率に誘発されることが知られている, 一方Brugada症候群に伴う心房細動 (AF) の発生機序は明らかでない.しかも多くの抗不整脈薬は右側胸部誘導のcoved型ST上昇を増悪させ, さらにphase2リエントリーから心室細動を起こすリスクがある.そのため, AFの治療に用いることができず治療に難渋するケースが多い.われわれはBrugada症候群に合併したPAFに対するカテーテルアブレーションを4例 (4本の肺静脈隔離1例, circumferential PV isolation 3例) 経験した.いずれの症例も通常みられるAFと同様に肺静脈からの期外収縮を認め, 肺静脈の電気的隔離を行うことで3例 (75%) で発作が抑制された.Brugada症候群に伴うAFに対し, カテーテルアブレーションは有効な治療になりえると思われた.
ISSN:0285-1660
1884-2437
DOI:10.5105/jse.27.Suppl4_32