高齢者のフレイル(Frailty)と身体活動
わが国は、超高齢社会に突入しており、高齢期においてストレスに対する脆弱性が亢進し、健康を崩しやすい状態であるフレイル(frailty)の発症が大きな問題となっている。フレイルの予防方法の一つとして、身体活動量の向上が有用である。一般的に身体を動かすというと、「運動」をイメージする場合が多いが、家庭内の活動である家事、子供やペットの世話なども身体活動である。無理のない範囲で家族内における役割などを決め、まずは動くきっかけを作ることが大切である。また歩数計を着用することで歩数が増加するとされているため、自分自身の活動を把握することも重要であろう。さらに趣味活動、例えば Gardening( ガーデ...
Saved in:
Published in | 健康科学大学紀要 Vol. 14; pp. 123 - 129 |
---|---|
Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
健康科学大学
2018
|
Subjects | |
Online Access | Get full text |
Cover
Loading…
Summary: | わが国は、超高齢社会に突入しており、高齢期においてストレスに対する脆弱性が亢進し、健康を崩しやすい状態であるフレイル(frailty)の発症が大きな問題となっている。フレイルの予防方法の一つとして、身体活動量の向上が有用である。一般的に身体を動かすというと、「運動」をイメージする場合が多いが、家庭内の活動である家事、子供やペットの世話なども身体活動である。無理のない範囲で家族内における役割などを決め、まずは動くきっかけを作ることが大切である。また歩数計を着用することで歩数が増加するとされているため、自分自身の活動を把握することも重要であろう。さらに趣味活動、例えば Gardening( ガーデニング)は楽しく身体を動かすことができ、おおよそ3 ~ 6 METs(Metabolic equivalents:代謝当量)の活動強度に相当する。したがって、趣味活動を取り入れることは、必要な活動時間・強度を確保しやすいため、フレイルの予防に有用な手段であると言える。 |
---|---|
ISSN: | 1882-5540 2433-4634 |
DOI: | 10.24582/bhsu.14.0_123 |