長期無再発のS状結腸直腸間膜原発solitary fibrous tumor(長径25cm)の1例

症例は56歳,男性.2004年4月当院人間ドックにおいて下腹部腫瘤を指摘され紹介される.画像診断では骨盤内,下腹部が巨大腫瘤にて占拠されていた.腫瘤は直腸,S状結腸を粘膜外性に圧排していた.エコーガイド下に経皮的針生検を施行したところ,solitary fibrous tumor(SFT)が疑われた.2004年6月開腹下に手術を施行した.腫瘤は巨大であり,骨盤内を占拠していたが,剥離可能であった.腫瘤はS状結腸,直腸の腸間膜より発生したものと考えられた.直腸低位前方切除術にて完全摘除可能であった.病理組織学的診断は,径25cmのSFT,low-grade malignancyであった.術後経過...

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Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 73; no. 2; pp. 406 - 410
Main Authors 飯田, 善郎, 宗本, 義則, 笠原, 善郎, 三井, 毅, 三浦, 將司, 宮山, 士朗, 須藤, 嘉子, 斉藤, 英夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 2012
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Summary:症例は56歳,男性.2004年4月当院人間ドックにおいて下腹部腫瘤を指摘され紹介される.画像診断では骨盤内,下腹部が巨大腫瘤にて占拠されていた.腫瘤は直腸,S状結腸を粘膜外性に圧排していた.エコーガイド下に経皮的針生検を施行したところ,solitary fibrous tumor(SFT)が疑われた.2004年6月開腹下に手術を施行した.腫瘤は巨大であり,骨盤内を占拠していたが,剥離可能であった.腫瘤はS状結腸,直腸の腸間膜より発生したものと考えられた.直腸低位前方切除術にて完全摘除可能であった.病理組織学的診断は,径25cmのSFT,low-grade malignancyであった.術後経過は良好で,約7年後の2011年現在,再発徴候なく健在である.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.73.406