北海道地区の(公社)日本口腔インプラント学会専門医・指導医に対する下顎インプラント治療における合併症と診療体制に関するアンケート調査

目的:下顎インプラント治療の合併症は下顎骨の特異的な性状や解剖学的形態により深刻となることがある.一方,近年の診断機器の進歩などが合併症の減少に寄与しているとの期待がある.治療技術や環境の変化後の合併症の現状を明らかにするためアンケート調査を行った.対象と方法:(公社)日本口腔インプラント学会専門医・指導医51名に2012年4月1日から2015年3月末日までの3年間を対象とした「下顎インプラント治療における合併症とそれに係る診療体制に関するアンケート調査」を行った.結果:下歯槽神経麻痺は指導医では22%,専門医では21%の経験があった.舌側への穿孔は指導医では22%,専門医では10%の経験があ...

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Published in日本口腔インプラント学会誌 Vol. 32; no. 2; pp. 156 - 163
Main Authors 森下, 長, 吉村, 治範, 前田, 大輔, 和田, 義行, 吉谷, 正純, 上林, 毅, 長, 太一, 板橋, 基雅
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本口腔インプラント学会 30.06.2019
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ISSN0914-6695
2187-9117
DOI10.11237/jsoi.32.156

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Summary:目的:下顎インプラント治療の合併症は下顎骨の特異的な性状や解剖学的形態により深刻となることがある.一方,近年の診断機器の進歩などが合併症の減少に寄与しているとの期待がある.治療技術や環境の変化後の合併症の現状を明らかにするためアンケート調査を行った.対象と方法:(公社)日本口腔インプラント学会専門医・指導医51名に2012年4月1日から2015年3月末日までの3年間を対象とした「下顎インプラント治療における合併症とそれに係る診療体制に関するアンケート調査」を行った.結果:下歯槽神経麻痺は指導医では22%,専門医では21%の経験があった.舌側への穿孔は指導医では22%,専門医では10%の経験があった.考察・結論:インプラント治療の技術や設備環境の変化にもかかわらず合併症は高い確率で経験されていた.自院スタッフとの連携,他の医療機関との連携が合併症の予防と対策に重要と考えられた.
ISSN:0914-6695
2187-9117
DOI:10.11237/jsoi.32.156