粗粒フライアッシュを用いた高強度セメントの流動性と水熱反応

粗粒フライアッシュ(FA)の有効利用は、環境負荷低減のために重要である。本研究では、低熱セメントの一部をFAとシリカフュームで置換し、充てんシミュレーションを用いて配合を最適化し、充てん性と流動性および水熱反応の関係について検討を加えた。FA置換率が25%以下の領域では、FAが多く充てん性が高いほど流動性は改善した。しかしFAには形状の悪い粒子が存在するため、置換率が25%を超えると流動性は低下した。粗粒FAの置換率を20、25%としたペーストは、水粉体比0.14においても良好な流動性を示し、水熱合成後の硬化体の空隙構造についても実用されている高強度セメントと同等のものが得られた。...

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Published inセメント・コンクリート論文集 Vol. 66; no. 1; pp. 9 - 14
Main Authors 新, 大軌, 中澤, 拓也, 齊藤, 美来, 坂井, 悦郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 セメント協会 2012
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ISSN0916-3182
2187-3313
DOI10.14250/cement.66.9

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Summary:粗粒フライアッシュ(FA)の有効利用は、環境負荷低減のために重要である。本研究では、低熱セメントの一部をFAとシリカフュームで置換し、充てんシミュレーションを用いて配合を最適化し、充てん性と流動性および水熱反応の関係について検討を加えた。FA置換率が25%以下の領域では、FAが多く充てん性が高いほど流動性は改善した。しかしFAには形状の悪い粒子が存在するため、置換率が25%を超えると流動性は低下した。粗粒FAの置換率を20、25%としたペーストは、水粉体比0.14においても良好な流動性を示し、水熱合成後の硬化体の空隙構造についても実用されている高強度セメントと同等のものが得られた。
ISSN:0916-3182
2187-3313
DOI:10.14250/cement.66.9