大学生アスリートの食生活の変化と支援の方法の検討~コロナ収束後のサポートに向けて
2020年初めから、コロナウイルスの感染が拡大した。大学生の孤立が深刻になり、社会的なつながりの形成・維持にも困難をもたらしたことから、今後の大学生アスリートの栄養サポートについてコロナ収束後の支援方法を検討した。食生活調査を行った2008年群、2016年群、2020年群のサッカー部の学生の食生活セルフチェックによる食知識・食態度・食行動を比較した。食事・生活環境は、2008年群、2016年群が、1日に使用する食費の1,500~2,000円/日の該当者が0%であったのに比較して、2020年群は、11.1%と増加し、偏食も増加傾向にあった。また、飲酒習慣が2008年群の54.2%に比較して、20...
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Published in | 日本栄養士会雑誌 Vol. 68; no. 5; pp. 273 - 282 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本栄養士会
2025
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0013-6492 2185-6877 |
DOI | 10.11379/jjda.68.273 |
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Summary: | 2020年初めから、コロナウイルスの感染が拡大した。大学生の孤立が深刻になり、社会的なつながりの形成・維持にも困難をもたらしたことから、今後の大学生アスリートの栄養サポートについてコロナ収束後の支援方法を検討した。食生活調査を行った2008年群、2016年群、2020年群のサッカー部の学生の食生活セルフチェックによる食知識・食態度・食行動を比較した。食事・生活環境は、2008年群、2016年群が、1日に使用する食費の1,500~2,000円/日の該当者が0%であったのに比較して、2020年群は、11.1%と増加し、偏食も増加傾向にあった。また、飲酒習慣が2008年群の54.2%に比較して、2016年群21.7%、2020年群22.2%と、減少の傾向にあった。「お食事手帳」による食事摂取調査の結果、学年が上がると食品群別の摂取頻度を示す総合点が低下する傾向にあった。今後の栄養サポートは、1年次・2年次に基礎的な栄養学と朝食についての学習と、調理技術向上の支援を中心に行う。インターンシップや就職活動で忙しくなる3年次・4年次は、食事のタイミングや量・バランスについて学習を中心に行う。方法は、SNSと対面による指導を組み合わせて、良好な大学生アスリートの食生活につなげていく。 |
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ISSN: | 0013-6492 2185-6877 |
DOI: | 10.11379/jjda.68.273 |