Clostridioides(旧名Clostridium)difficileの芽胞に対する殺芽胞性環境清拭ワイプのしぼり液の消毒効果

Clostridioides difficileの芽胞に対する殺芽胞性環境清拭ワイプのしぼり液の消毒効果について,汚濁条件(0.3%羊血球含有0.3%ウシ血清アルブミン存在下)で検討した.このワイプ1枚に注射用蒸留水20mLを含浸させて4分間放置後にそのしぼり液を実験に供した.C. difficileの計3株の芽胞に対して,対照薬剤として用いた0.1%(1,000ppm)次亜塩素酸ナトリウムでは10分間接触であっても十分な殺芽胞効果を示さなかったが,殺芽胞性環境清拭ワイプのしぼり液では5分間接触で十分な殺芽胞効果を示した.C. difficileの芽胞で汚染された環境の消毒に殺芽胞性環境清拭ワ...

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Published in日本環境感染学会誌 Vol. 34; no. 6; pp. 302 - 304
Main Authors 尾家, 重治, 松本, 翔太
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本環境感染学会 25.11.2019
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Summary:Clostridioides difficileの芽胞に対する殺芽胞性環境清拭ワイプのしぼり液の消毒効果について,汚濁条件(0.3%羊血球含有0.3%ウシ血清アルブミン存在下)で検討した.このワイプ1枚に注射用蒸留水20mLを含浸させて4分間放置後にそのしぼり液を実験に供した.C. difficileの計3株の芽胞に対して,対照薬剤として用いた0.1%(1,000ppm)次亜塩素酸ナトリウムでは10分間接触であっても十分な殺芽胞効果を示さなかったが,殺芽胞性環境清拭ワイプのしぼり液では5分間接触で十分な殺芽胞効果を示した.C. difficileの芽胞で汚染された環境の消毒に殺芽胞性環境清拭ワイプは有用と考えられる.
ISSN:1882-532X
1883-2407
DOI:10.4058/jsei.34.302