腎臓病総合レジストリー(J-RBR/J-KDR)の現状と今後の展望
腎臓病総合レジストリー(J-RBR; Japan Renal Biopsy Registry /J-KDR; Japan Kidney Disease Registry)は,日本腎臓学会が腎臓病の実態解明(疫学)と臨床研究を促進するために立ち上げたWeb 登録システムであり,腎臓病の基礎統計とその解析(一次研究)および関連した臨床情報収集(二次研究)を行っている。2013 年5 月で21,483 例が登録されており,腎臓病診療を受けた腎生検例と非腎生検重点疾患例における,臨床診断分類,病理組織診断分類および通常診療で得られるデータ(年齢,性別,尿検査,血液検査,腎機能検査など)に関して,経年的...
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Published in | 日本小児腎臓病学会雑誌 Vol. 26; no. 2; pp. 213 - 219 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本小児腎臓病学会
2014
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Subjects | |
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Summary: | 腎臓病総合レジストリー(J-RBR; Japan Renal Biopsy Registry /J-KDR; Japan Kidney Disease Registry)は,日本腎臓学会が腎臓病の実態解明(疫学)と臨床研究を促進するために立ち上げたWeb 登録システムであり,腎臓病の基礎統計とその解析(一次研究)および関連した臨床情報収集(二次研究)を行っている。2013 年5 月で21,483 例が登録されており,腎臓病診療を受けた腎生検例と非腎生検重点疾患例における,臨床診断分類,病理組織診断分類および通常診療で得られるデータ(年齢,性別,尿検査,血液検査,腎機能検査など)に関して,経年的に調査されている。加えて,二次研究として難治性ネフローゼ症候群(JNSCS),IgA 腎症(J-IGACS),急速進行性糸球体腎炎(JRPGN-CS),多発性囊胞腎(J-PKD),糖尿病性腎症(JDNCS)などの難治性疾患を中心とした前向き臨床疫学研究を実施している。これらにより不明な点が多かったわが国における小児から超高齢者に至るすべての年齢階層における腎臓病の実態が明らかとなることが期待されている。 |
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ISSN: | 0915-2245 1881-3933 |
DOI: | 10.3165/jjpn.26.213 |