ロボット支援胸腔鏡手術(RATS)の麻酔管理

ロボット支援胸腔鏡手術(RATS)は胸腔鏡手術(VATS)と比べ,手術時間がやや長くなるが,ラーニングカーブが早いことや操作性に優れている.保険適応となったため,今後症例数の増加が予想される.麻酔管理上の注意点には①確実な筋弛緩を得ること,②二酸化炭素送気による合併症に注意すること,③視野外でのイベントに注意すること,④緊急時の対応に備えることなどがある.また,術者は術野と離れているため,よりコミュニケーションをとりやすい環境を構築することが重要となる.ロボット支援手術では,患者中心のチーム医療を重視した医療安全の取り組みが求められる....

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Bibliographic Details
Published in日本臨床麻酔学会誌 Vol. 39; no. 1; pp. 53 - 58
Main Authors 稲垣, 喜三, 森山, 直樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床麻酔学会 15.01.2019
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ISSN0285-4945
1349-9149
DOI10.2199/jjsca.39.53

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Summary:ロボット支援胸腔鏡手術(RATS)は胸腔鏡手術(VATS)と比べ,手術時間がやや長くなるが,ラーニングカーブが早いことや操作性に優れている.保険適応となったため,今後症例数の増加が予想される.麻酔管理上の注意点には①確実な筋弛緩を得ること,②二酸化炭素送気による合併症に注意すること,③視野外でのイベントに注意すること,④緊急時の対応に備えることなどがある.また,術者は術野と離れているため,よりコミュニケーションをとりやすい環境を構築することが重要となる.ロボット支援手術では,患者中心のチーム医療を重視した医療安全の取り組みが求められる.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.39.53