脳卒中片麻痺患者に対する調節式プラスチック型長下肢装具(Adjustable Plastic Knee Ankle Foot Orthosis)を用いた3D下肢装具療法

〔目的〕脳卒中片麻痺に対して調節式プラスチック型長下肢装具(Adjustable Plastic Knee Ankle Foot Orthosis:AD.P.KAFO)を用いた3D下肢装具療法を行うことにより,装具療法の一つとして周知されることを目的とした.〔対象と方法〕対象は,回復早期と生活期の脳卒中片麻痺患者2例とし,方法は病院常備用装具である調節式プラスチック型長下肢装具と補高ツールを用いて,評価・治療を実施した.〔結果〕回復早期の症例においては,10 m歩行時間が40秒から7秒まで改善し,16週で屋外歩行自立に至った.一方,生活期の症例においては,10 m歩行速度を維持したまま,10週...

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Published in理学療法科学 Vol. 34; no. 2; pp. 271 - 274
Main Authors 小林, 琢, 諸冨, 伸夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2019
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Summary:〔目的〕脳卒中片麻痺に対して調節式プラスチック型長下肢装具(Adjustable Plastic Knee Ankle Foot Orthosis:AD.P.KAFO)を用いた3D下肢装具療法を行うことにより,装具療法の一つとして周知されることを目的とした.〔対象と方法〕対象は,回復早期と生活期の脳卒中片麻痺患者2例とし,方法は病院常備用装具である調節式プラスチック型長下肢装具と補高ツールを用いて,評価・治療を実施した.〔結果〕回復早期の症例においては,10 m歩行時間が40秒から7秒まで改善し,16週で屋外歩行自立に至った.一方,生活期の症例においては,10 m歩行速度を維持したまま,10週で立脚時の膝関節角度が伸展–25°から0°まで改善した.〔結語〕調節式プラスチック型長下肢装具を用いた3D下肢装具療法は,より適切な装具選択を行う一つの手段となり得る.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.34.271