教育社会心理学に関する研究の動向と展望

本稿では,まず,総会発表における教育社会心理学の動向について検討した。その結果,特にこれまでの動向と変化が見られないことが示された。次に,『教育心理学研究』における教育社会心理学の動向についても検討した結果,教育社会心理学に関する研究は減少しており,これは近年の論文数の減少と関連していることが示唆された。『教育心理学研究』の論文数が減少していることからも,これまでよりも概観する学会誌を増やし,最近1年間の教育社会心理学の動向について検討し,「教師・授業」,「適応」,「社会的スキル・社会性」,「対人関係」の4つの中心的トピックについて概観した。以上を踏まえ,教育心理学会における教育社会心理学の重...

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Published in教育心理学年報 Vol. 54; pp. 45 - 56
Main Author 大久保, 智生
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本教育心理学会 2015
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ISSN0452-9650
2186-3091
DOI10.5926/arepj.54.45

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Summary:本稿では,まず,総会発表における教育社会心理学の動向について検討した。その結果,特にこれまでの動向と変化が見られないことが示された。次に,『教育心理学研究』における教育社会心理学の動向についても検討した結果,教育社会心理学に関する研究は減少しており,これは近年の論文数の減少と関連していることが示唆された。『教育心理学研究』の論文数が減少していることからも,これまでよりも概観する学会誌を増やし,最近1年間の教育社会心理学の動向について検討し,「教師・授業」,「適応」,「社会的スキル・社会性」,「対人関係」の4つの中心的トピックについて概観した。以上を踏まえ,教育心理学会における教育社会心理学の重要性という点から今後の展望について論じた。
ISSN:0452-9650
2186-3091
DOI:10.5926/arepj.54.45