平成20年度学会賞報告

本研究は、オストメイトの生活と健康志向性(Sense of Coherence:SOC)および精神健康状態(General Health Questionnaire:GHQ)の関係を明らかにすることを目的とした。調査は生活状況に関する質問紙と、SOC13およびGHQ12を用い、日本オストミー協会A県支部の会員208名を対象に行われた。回答が得られた121名(有効回答率58.2%)について分析した結果、配偶者や家族の同居といった背景よりも、ストーマケアの困難、将来の不安、生活上の不安、手術後の経過年数など、手術に起因する生活者としての負担感そのものが、健康志向性と精神健康状態に影響を及ぼしている...

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Published in日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会誌 Vol. 25; no. 2; p. S1
Main Authors 石野, レイ子, 戸梶, 亜紀彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会 2009
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Summary:本研究は、オストメイトの生活と健康志向性(Sense of Coherence:SOC)および精神健康状態(General Health Questionnaire:GHQ)の関係を明らかにすることを目的とした。調査は生活状況に関する質問紙と、SOC13およびGHQ12を用い、日本オストミー協会A県支部の会員208名を対象に行われた。回答が得られた121名(有効回答率58.2%)について分析した結果、配偶者や家族の同居といった背景よりも、ストーマケアの困難、将来の不安、生活上の不安、手術後の経過年数など、手術に起因する生活者としての負担感そのものが、健康志向性と精神健康状態に影響を及ぼしていることが示された。また、SOCとGHQに有意な相関関係がみられ、健康志向性いわゆるストレス対処能力が高いほど、精神健康状態も良好であることが示唆された。
ISSN:1882-0115
2434-3056
DOI:10.32158/jsscr.25.2_S1