特発性急性膵炎の1小児例

急性膵炎は,主に中年成人以降に好発する膵臓の炎症性疾患である.小児においては比較的まれな疾患である.小児期急性膵炎の原因は,膵・胆管合流異常による胆管拡張症や,薬剤性,感染性,外傷性,自己免疫性などがある.今回我々は,特発性急性膵炎と診断し,保存的治療にて軽快した11歳の女子例を経験した. 急性膵炎は,軽症例から死亡リスクの高い持続する臓器不全や重症感染症を併発する重症例まで,さまざまな臨床像を呈する疾患であり,患者の重症度を適切に判断し,重症度に応じた管理や治療を選択することが重要である....

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Published in日大医学雑誌 Vol. 84; no. 1; pp. 19 - 22
Main Authors 森内, 優子, 堀江, 未央, 山田, 隆太郎, 渕上, 達夫, 清宮, 綾子, 古屋, 武史, 魚本, 和俊, 土方, 浩平, 森岡, 一朗
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本大学医学会 01.02.2025
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ISSN0029-0424
1884-0779
DOI10.4264/numa.84.1_19

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Summary:急性膵炎は,主に中年成人以降に好発する膵臓の炎症性疾患である.小児においては比較的まれな疾患である.小児期急性膵炎の原因は,膵・胆管合流異常による胆管拡張症や,薬剤性,感染性,外傷性,自己免疫性などがある.今回我々は,特発性急性膵炎と診断し,保存的治療にて軽快した11歳の女子例を経験した. 急性膵炎は,軽症例から死亡リスクの高い持続する臓器不全や重症感染症を併発する重症例まで,さまざまな臨床像を呈する疾患であり,患者の重症度を適切に判断し,重症度に応じた管理や治療を選択することが重要である.
ISSN:0029-0424
1884-0779
DOI:10.4264/numa.84.1_19