在留外国人に発症した結核性頸部リンパ節炎

結核性頸部リンパ節炎の在留外国人,2症例を経験した.喀痰中に排菌はなく,画像検査と病理検査ではリンパ節結核に特徴的な所見が得られたが,リンパ節からの結核菌培養は困難で,血清学的検査とPCR検査を加えて総合的に診断した.日本人の結核発症者は,年々減少傾向にあるが,在留外国人の発症が増加傾向にある.現在,約38万人もの若い外国人が,技能実習生として日本で就労し,その多くは結核蔓延国出身の20歳代である.本来,結核性頸部リンパ節炎は,結核の発症形式としては稀であるが,若い在留外国人では多く認める傾向にあった....

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Published in北関東医学 Vol. 71; no. 4; pp. 301 - 305
Main Author 高橋, 克昌
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 北関東医学会 01.11.2012
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ISSN1343-2826
1881-1191
DOI10.2974/kmj.71.301

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Summary:結核性頸部リンパ節炎の在留外国人,2症例を経験した.喀痰中に排菌はなく,画像検査と病理検査ではリンパ節結核に特徴的な所見が得られたが,リンパ節からの結核菌培養は困難で,血清学的検査とPCR検査を加えて総合的に診断した.日本人の結核発症者は,年々減少傾向にあるが,在留外国人の発症が増加傾向にある.現在,約38万人もの若い外国人が,技能実習生として日本で就労し,その多くは結核蔓延国出身の20歳代である.本来,結核性頸部リンパ節炎は,結核の発症形式としては稀であるが,若い在留外国人では多く認める傾向にあった.
ISSN:1343-2826
1881-1191
DOI:10.2974/kmj.71.301