知的財産の信託による特許活用戦略に基づく特許権利化手法の分析

企業活動において,新事業の創出の場面では知的財産が重要である。企業のイノベーション戦略上,知的財産の独占的な活用にこだわる必要はなく,局面によってはオープン・イノベーションの考え方に沿って知的財産を開放することもある。経営資源としての知的財産の権利化や権利活用を実現するうえで,知財信託は有益な選択肢となる可能性がある。知財信託とは知的財産の管理・活用を知財専門家に一定の目的で委ねる制度をいう。本研究では,オープン・イノベーションを図る一手法としての知財信託に着目し,特許権を保有するための特許管理(特許出願,審査請求,分割出願,拒絶査定不服審判など)を分析することで,活用型の知財信託による特許活...

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Published in日本経営診断学会論集 Vol. 23; pp. 28 - 34
Main Authors 渡邉, 豊之, 後藤, 時政
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本経営診断学会 28.11.2023
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Summary:企業活動において,新事業の創出の場面では知的財産が重要である。企業のイノベーション戦略上,知的財産の独占的な活用にこだわる必要はなく,局面によってはオープン・イノベーションの考え方に沿って知的財産を開放することもある。経営資源としての知的財産の権利化や権利活用を実現するうえで,知財信託は有益な選択肢となる可能性がある。知財信託とは知的財産の管理・活用を知財専門家に一定の目的で委ねる制度をいう。本研究では,オープン・イノベーションを図る一手法としての知財信託に着目し,特許権を保有するための特許管理(特許出願,審査請求,分割出願,拒絶査定不服審判など)を分析することで,活用型の知財信託による特許活用戦略に基づく特許権利化手法について考察する。
ISSN:1882-4544
DOI:10.11287/jmda.23.28