タケ(Phyllostachys pubescens)サーモメカニカルパルプ繊維画分の化学成分的特徴
中国では多くの種類のタケが製紙用の良好な原料として使用されている。しかし,タケは材質が硬く,通常は化学法で処理される。タケの加圧条件でのサーモメカニカルパルプ(TMP)に関する研究は報告されていない。本研究は,TMP化法でタケを処理し,得られたタケ繊維画分の化学成分的特徴を分析した。また,化学的な前処理と加圧処理が,タケ繊維の化学成分的な特徴に与える影響を調べた。ニトロベンゼン酸化と熱分解ガスクロマトグラフィー質量分析で,TMP化処理によるリグニンの変化を分析した。アルカリ性で100℃の前処理をして調製したTMPは,160℃で前処理した場合と比べ,パルプシートの密度,引張強度,引裂強度,および...
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Published in | 木材学会誌 Vol. 66; no. 1; pp. 16 - 22 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本木材学会
25.01.2020
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Summary: | 中国では多くの種類のタケが製紙用の良好な原料として使用されている。しかし,タケは材質が硬く,通常は化学法で処理される。タケの加圧条件でのサーモメカニカルパルプ(TMP)に関する研究は報告されていない。本研究は,TMP化法でタケを処理し,得られたタケ繊維画分の化学成分的特徴を分析した。また,化学的な前処理と加圧処理が,タケ繊維の化学成分的な特徴に与える影響を調べた。ニトロベンゼン酸化と熱分解ガスクロマトグラフィー質量分析で,TMP化処理によるリグニンの変化を分析した。アルカリ性で100℃の前処理をして調製したTMPは,160℃で前処理した場合と比べ,パルプシートの密度,引張強度,引裂強度,および白色度がより高かった。繊維が短くなるにつれて,リグニンの含有量が減少し,キシラン/グルカン比が増加した。 |
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ISSN: | 0021-4795 1880-7577 |
DOI: | 10.2488/jwrs.66.16 |