多職種チームで行うクリニカルパスの作成と分析 成果の共有から組織横断的質の向上をめざして

【はじめに】 クリニカルパスがもたらす医療の標準化と可視化により, 私たちは医療の質の向上と効率化の実現を目指している. そのため活動は, パス導入から10年以上が経った現在, パスの作成から, 蓄積されたデータの分析とパスの改訂へと移行している. 作成は多職種からなるチームによって行われることが多いが, 分析・評価のための継続的なチームの維持は難しい. また, 改訂はパスの効用が見いだせず, 指示内容の変更だけという場合も多く, 質の向上を実現させる分析に至っていないことも少なくない. このような状況の改善には多職種の知識を集約, 活用できるチームの構築が不可欠である. 今回, 聖路加国際病...

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Published in日本クリニカルパス学会誌 Vol. 13; no. 3; pp. 197 - 198
Main Author 高井, 今日子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本クリニカルパス学会 14.10.2011
日本クリニカルパス学会
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ISSN2187-6592
2436-1046
DOI10.50842/jjscp.13.3_197

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Summary:【はじめに】 クリニカルパスがもたらす医療の標準化と可視化により, 私たちは医療の質の向上と効率化の実現を目指している. そのため活動は, パス導入から10年以上が経った現在, パスの作成から, 蓄積されたデータの分析とパスの改訂へと移行している. 作成は多職種からなるチームによって行われることが多いが, 分析・評価のための継続的なチームの維持は難しい. また, 改訂はパスの効用が見いだせず, 指示内容の変更だけという場合も多く, 質の向上を実現させる分析に至っていないことも少なくない. このような状況の改善には多職種の知識を集約, 活用できるチームの構築が不可欠である. 今回, 聖路加国際病院で行われているパスの作成・分析を中心にチームで取り組む活動の具体例を紹介する. 【当院におけるクリニカルパス】 当院では電子カルテシステムを活用し, 27診療科319種類(2010年7月現在)のパスが稼働している. その管理を担当する医師・看護師・薬剤師・医事課担当者・医療情報担当者からなる委員会にとって, パスを活用した医療の質の維持・向上の達成は大きな目標である.
ISSN:2187-6592
2436-1046
DOI:10.50842/jjscp.13.3_197