脳卒中後片麻痺患者の体幹回旋力

脳卒中後片麻痺患者の左右体幹回旋力の違いを調べた.対象は発症6ヵ月以上を経過した片麻痺患者55名で,60deg/secの角速度で3回の最大随意回旋運動を行った.左右回旋方向の最大ピーク・トルク値/体重×100(Nm/kg)の値(PT/W)を麻痺側,回旋方向,上下肢の麻痺の程度によって比較した.PT/Wは左,右片麻痺患者ともに上下肢の麻痺が同程度なら,左右の体幹回旋力には有意差は認められなかった. 体幹筋群は両側性神経支配であること,回旋運動では両側体幹筋群が協調的に作用することのため,健常人と同様に片麻痺患者でも左右体幹回旋力の相違を生じなかったと考えられた....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inリハビリテーション医学 Vol. 31; no. 4; pp. 271 - 273
Main Authors 緒方, 甫, 蜂須賀, 研二, 田中, 正一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 社団法人 日本リハビリテーション医学会 1994
日本リハビリテーション医学会
社団法人日本リハビリテーション医学会
The Japanese Association of Rehabilitation Medicine
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0034-351X
1880-778X
DOI10.2490/jjrm1963.31.271

Cover

More Information
Summary:脳卒中後片麻痺患者の左右体幹回旋力の違いを調べた.対象は発症6ヵ月以上を経過した片麻痺患者55名で,60deg/secの角速度で3回の最大随意回旋運動を行った.左右回旋方向の最大ピーク・トルク値/体重×100(Nm/kg)の値(PT/W)を麻痺側,回旋方向,上下肢の麻痺の程度によって比較した.PT/Wは左,右片麻痺患者ともに上下肢の麻痺が同程度なら,左右の体幹回旋力には有意差は認められなかった. 体幹筋群は両側性神経支配であること,回旋運動では両側体幹筋群が協調的に作用することのため,健常人と同様に片麻痺患者でも左右体幹回旋力の相違を生じなかったと考えられた.
ISSN:0034-351X
1880-778X
DOI:10.2490/jjrm1963.31.271