難聴児のインテグレーション支援
インテグレーションして生活する難聴児のほとんどは,学級,さらには,その学校の多くの健常児の中で難聴児ただ1人という環境で学校生活を送っている.まず,難聴学級で難聴児同士の仲間づくりを行っていくことが大切である.難聴児同士が本音で語り合える友達関係を作り上げ,その上に立って,通常学級での過ごしやすさを考えていく.難聴児自身が自分の問題として考えるように援助していき,学級の友達に知ってもらいたいこと,困っていること等を引き出し,ともに方法を考えて「難聴理解授業」を創り出す.難聴児自身が健常児に投げかけることで,大きな自信が得られ,素敵な笑顔が生まれる.健常児は「難聴」に対する理解が深まるにつれ,「...
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Published in | 聴能言語学研究 Vol. 19; no. 2; pp. 133 - 138 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本コミュニケーション障害学会
30.08.2002
日本聴能言語学会 |
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ISSN | 0912-8204 1884-7056 |
DOI | 10.11219/jjcomdis1983.19.133 |
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Summary: | インテグレーションして生活する難聴児のほとんどは,学級,さらには,その学校の多くの健常児の中で難聴児ただ1人という環境で学校生活を送っている.まず,難聴学級で難聴児同士の仲間づくりを行っていくことが大切である.難聴児同士が本音で語り合える友達関係を作り上げ,その上に立って,通常学級での過ごしやすさを考えていく.難聴児自身が自分の問題として考えるように援助していき,学級の友達に知ってもらいたいこと,困っていること等を引き出し,ともに方法を考えて「難聴理解授業」を創り出す.難聴児自身が健常児に投げかけることで,大きな自信が得られ,素敵な笑顔が生まれる.健常児は「難聴」に対する理解が深まるにつれ,「聞こえにくいところは私達が耳になる.でもそれ以外は自分達と同じ.自分達が助けてもらったり教えてもらったりすることもたくさんある」という気持ちをもつようになり,やさしい環境が広がる. |
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ISSN: | 0912-8204 1884-7056 |
DOI: | 10.11219/jjcomdis1983.19.133 |