幼児への創造的身体表現の指導法

本研究では, 5歳児を対象に, 創造的な身体表現について2つの指導法を実践し, それぞれの指導法の特性を明らかにした。第一の指導法は《動きあそび》であり, 動き体験を先行し, イメージ表現へ向かう [バランスあそび] を実施した。第二の指導法は《変身あそび》であり, [風船] を題材とした。《動きあそび》では幼児の行動エレメントは終始, 活動に集中していることを示し, 一人一人が様々な動きを創造することができ, その動きから適確にイメージを感じることができた。一方, 《変身あそび》では途中, 集中していない行動エレメントが出現したが, 友達同士で協力して動きを工夫するような群表現へと展開してい...

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Published in日本女子体育連盟学術研究 Vol. 2003; no. 20; pp. 25 - 40
Main Authors 高野, 牧子, 小田, ひとみ
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本女子体育連盟 2003
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ISSN1882-0980
2185-3401
DOI10.11206/japew2003.2003.25

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Summary:本研究では, 5歳児を対象に, 創造的な身体表現について2つの指導法を実践し, それぞれの指導法の特性を明らかにした。第一の指導法は《動きあそび》であり, 動き体験を先行し, イメージ表現へ向かう [バランスあそび] を実施した。第二の指導法は《変身あそび》であり, [風船] を題材とした。《動きあそび》では幼児の行動エレメントは終始, 活動に集中していることを示し, 一人一人が様々な動きを創造することができ, その動きから適確にイメージを感じることができた。一方, 《変身あそび》では途中, 集中していない行動エレメントが出現したが, 友達同士で協力して動きを工夫するような群表現へと展開していった。これは子ども達が風船のイメージを共有していたから, 友達同士で協力して表現することが容易だったと考えられる。以上より, 両指導法の特性を生かし, 組み合せながら, 指導を行うべきである。
ISSN:1882-0980
2185-3401
DOI:10.11206/japew2003.2003.25