圧縮強度100N/mm2程度の高性能繊維補強モルタルにおける初期ひずみ挙動および引張軟化特性

圧縮強度100N/mm2以上の高強度モルタルでは,水結合材比の低減に伴い増大する自己収縮ひずみの抑制対策に膨張材を混和する場合が多い。しかし鋼繊維が混入された高強度モルタルの場合,鋼繊維が初期の自己収縮や膨張ひずみに与える影響,また硬化後の引張軟化特性に与える影響などは明確とされていない。そこで本研究では,長さ13mmの鋼繊維を混入した高性能繊維補強モルタルに対し,膨張材混和率や鋼繊維混入率の違いが,初期ひずみに与える影響を実験的に把握した。さらに各々の初期ひずみ履歴をもった切欠きはり試験体の破壊エネルギー試験から,引張軟化特性は初期の自己収縮や膨張ひずみの影響をあまり受けず,鋼繊維混入率や鋼...

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Published inコンクリート工学論文集 Vol. 27; pp. 33 - 42
Main Authors 佐藤, 靖彦, 塩永, 亮介
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本コンクリート工学会 2016
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ISSN1340-4733
2186-2745
DOI10.3151/crt.27.33

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Summary:圧縮強度100N/mm2以上の高強度モルタルでは,水結合材比の低減に伴い増大する自己収縮ひずみの抑制対策に膨張材を混和する場合が多い。しかし鋼繊維が混入された高強度モルタルの場合,鋼繊維が初期の自己収縮や膨張ひずみに与える影響,また硬化後の引張軟化特性に与える影響などは明確とされていない。そこで本研究では,長さ13mmの鋼繊維を混入した高性能繊維補強モルタルに対し,膨張材混和率や鋼繊維混入率の違いが,初期ひずみに与える影響を実験的に把握した。さらに各々の初期ひずみ履歴をもった切欠きはり試験体の破壊エネルギー試験から,引張軟化特性は初期の自己収縮や膨張ひずみの影響をあまり受けず,鋼繊維混入率や鋼繊維長さに大きく依存することを明らかとした。
ISSN:1340-4733
2186-2745
DOI:10.3151/crt.27.33