コンクリートの最適な再振動の実施に向けた実験的検討

コンクリートの品質を向上させる施工方法の一つに振動締固めを行った後,一定時間をおいてから再び振動を与える再振動がある。しかし,再振動の明確な実施時期や実施方法に関する情報は極めて少なく,現場では感覚と経験に基づいた加振が行われているのが現状である。そこで本研究は,再振動の実施時期の指標としてN式貫入深さから求めたコンクリート抵抗値を用い,再振動の実施時期や加振時間の影響について検討を行った。その結果,コンクリート抵抗値が17×10-3N/mm2に到達した時期に再振動を行うのが最も効果的であることが分かった。また,再振動時の加振時間は,5~10秒程度で行うことでコンクリートの品質は向上する結果と...

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Published inコンクリート工学論文集 Vol. 31; pp. 11 - 22
Main Authors 佐藤, 悠士朗, 櫨原, 弘貴, 添田, 政司, 深見, 桜
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本コンクリート工学会 2020
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Summary:コンクリートの品質を向上させる施工方法の一つに振動締固めを行った後,一定時間をおいてから再び振動を与える再振動がある。しかし,再振動の明確な実施時期や実施方法に関する情報は極めて少なく,現場では感覚と経験に基づいた加振が行われているのが現状である。そこで本研究は,再振動の実施時期の指標としてN式貫入深さから求めたコンクリート抵抗値を用い,再振動の実施時期や加振時間の影響について検討を行った。その結果,コンクリート抵抗値が17×10-3N/mm2に到達した時期に再振動を行うのが最も効果的であることが分かった。また,再振動時の加振時間は,5~10秒程度で行うことでコンクリートの品質は向上する結果となった。一方で,再振動の実施時期が遅い場合や加振時間が長くなると,再振動によるコンクリートの品質の改善が期待できなかった。
ISSN:1340-4733
2186-2745
DOI:10.3151/crt.31.11