せん断破壊の特徴を深層学習させた識別器によるRC柱の損傷度推定

RC方立壁のせん断破壊の特徴を多く含む地震被害写真を用い,事前学習済みCNNモデルのファインチューニングを行い,せん断破壊が先行するRC柱の地震被害写真から損傷度をII以下,III,IV,Vの4レベルに分類する識別器を生成した。生成に当り,転移学習に比較し畳み込み層を含めたファインチューニングを行うことで,損傷度の推定精度が向上した。また,RC柱のみ矩形検出した画像を用いることで,その推定精度が向上する傾向があった。大破に相当する被害が生じたRC建物の耐震性能残存率について,せん断柱の地震被害写真に基づき正解率85.3%の性能を持つ識別器が推定した損傷度を用い算定した値と専門家の現地調査に基づ...

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Published inコンクリート工学論文集 Vol. 34; pp. 83 - 94
Main Authors 吉岡, 智和, 國友, 弘隆
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本コンクリート工学会 2023
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ISSN1340-4733
2186-2745
DOI10.3151/crt.34.83

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Summary:RC方立壁のせん断破壊の特徴を多く含む地震被害写真を用い,事前学習済みCNNモデルのファインチューニングを行い,せん断破壊が先行するRC柱の地震被害写真から損傷度をII以下,III,IV,Vの4レベルに分類する識別器を生成した。生成に当り,転移学習に比較し畳み込み層を含めたファインチューニングを行うことで,損傷度の推定精度が向上した。また,RC柱のみ矩形検出した画像を用いることで,その推定精度が向上する傾向があった。大破に相当する被害が生じたRC建物の耐震性能残存率について,せん断柱の地震被害写真に基づき正解率85.3%の性能を持つ識別器が推定した損傷度を用い算定した値と専門家の現地調査に基づき推定した値は概ね一致した。
ISSN:1340-4733
2186-2745
DOI:10.3151/crt.34.83