「0→1」の事業案検討プロセスにおける生成AI活用に関する試論

本稿は,「0→1」と呼ばれる新規事業創造プロセスの初期段階での,生成AI技術の活用可能性について論じる.特定の業務における効率化に焦点を絞って生成AIの応用法を検討することが多い従来の研究をふまえつつ,本稿は新たな視点を提供する.そのために,本稿では,まず「0→1」プロセスの特色と課題を明らかにし,次に生成AIの技術的動向を概観する.そのうえで,事業創造において重要な鍵となるトランザクティブ・メモリー及び創業メンバーのコミュニケーションスキルを強化するための生成AI活用策を提案する.加えて,これらの検討にもとづき,生成AI技術の活用可能性を判別するための指標として「べき分布」に着目した考察を試...

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Bibliographic Details
Published inグロービス経営大学院紀要 Vol. 3; pp. 75 - 84
Main Author 松永, 正樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 学校法人 グロービス経営大学院大学 31.10.2024
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ISSN2758-4046
DOI10.57433/globis.3.0_75

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Summary:本稿は,「0→1」と呼ばれる新規事業創造プロセスの初期段階での,生成AI技術の活用可能性について論じる.特定の業務における効率化に焦点を絞って生成AIの応用法を検討することが多い従来の研究をふまえつつ,本稿は新たな視点を提供する.そのために,本稿では,まず「0→1」プロセスの特色と課題を明らかにし,次に生成AIの技術的動向を概観する.そのうえで,事業創造において重要な鍵となるトランザクティブ・メモリー及び創業メンバーのコミュニケーションスキルを強化するための生成AI活用策を提案する.加えて,これらの検討にもとづき,生成AI技術の活用可能性を判別するための指標として「べき分布」に着目した考察を試みる.
ISSN:2758-4046
DOI:10.57433/globis.3.0_75