UHPFRCの曲げひび割れ特性と自己治癒剤による防水効果に関する基礎的研究

道路橋床版の上面増厚材としてUHPFRCを使用した場合のひび割れ後の防水性を検討した。曲げ応力作用時のひび割れ特性,特にひび割れ後のひずみ硬化域でのひび割れ拘束能力に着目して,静的曲げ試験,曲げ疲労試験,防水試験を実施した。鋼繊維を容積比3%混入することで,顕著なひずみ硬化挙動がみられ,静的曲げ試験ではひずみレベルで1000μ程度までひび割れが視認できなかった。また,曲げ応力15~20N/mm2を480万回載荷した疲労試験後において,ひび割れ幅が0.07mm程度に拘束できることを確認した。このひび割れ幅のレベルでは,自己治癒剤によりほとんどのひび割れが治癒し,防水性が確保できる可能性を示した。...

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Published inコンクリート工学論文集 Vol. 34; pp. 71 - 82
Main Authors 藤井, 秀夫, 古谷野, 拡, 入矢, 桂史郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本コンクリート工学会 2023
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ISSN1340-4733
2186-2745
DOI10.3151/crt.34.71

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Summary:道路橋床版の上面増厚材としてUHPFRCを使用した場合のひび割れ後の防水性を検討した。曲げ応力作用時のひび割れ特性,特にひび割れ後のひずみ硬化域でのひび割れ拘束能力に着目して,静的曲げ試験,曲げ疲労試験,防水試験を実施した。鋼繊維を容積比3%混入することで,顕著なひずみ硬化挙動がみられ,静的曲げ試験ではひずみレベルで1000μ程度までひび割れが視認できなかった。また,曲げ応力15~20N/mm2を480万回載荷した疲労試験後において,ひび割れ幅が0.07mm程度に拘束できることを確認した。このひび割れ幅のレベルでは,自己治癒剤によりほとんどのひび割れが治癒し,防水性が確保できる可能性を示した。
ISSN:1340-4733
2186-2745
DOI:10.3151/crt.34.71