大企業におけるアート思考の実践に関する実態調査

アート思考は,自ら常識や価値観を疑いながら問いをたて,革新的なアイデアを生み出す手法として注目されている.本研究では,大企業がアート思考を採用検討する際の示唆を得るため,アート思考を実践する大企業を対象に実態を調査した.その結果,アート思考は,主に事業の初期段階での斬新なアイデア創出や,中長期の企画検討時に実践されていることが明らかになった.また,アート思考の実践には,「オーナーシップ」「ボトムアップ」を重視する組織文化の醸成と,それを推進するマネジメントの役割が重要であることが示唆された.さらに,副次的効果として,個人のモチベーション向上や組織のナレッジ増加が確認された....

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Published inグロービス経営大学院紀要 Vol. 3; pp. 85 - 93
Main Authors 齋藤, 暁, 柤野, 太希, 岩本, 淳, 小川, 智子, 伊藤, 早恵
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 学校法人 グロービス経営大学院大学 31.10.2024
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ISSN2758-4046
DOI10.57433/globis.3.0_85

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Summary:アート思考は,自ら常識や価値観を疑いながら問いをたて,革新的なアイデアを生み出す手法として注目されている.本研究では,大企業がアート思考を採用検討する際の示唆を得るため,アート思考を実践する大企業を対象に実態を調査した.その結果,アート思考は,主に事業の初期段階での斬新なアイデア創出や,中長期の企画検討時に実践されていることが明らかになった.また,アート思考の実践には,「オーナーシップ」「ボトムアップ」を重視する組織文化の醸成と,それを推進するマネジメントの役割が重要であることが示唆された.さらに,副次的効果として,個人のモチベーション向上や組織のナレッジ増加が確認された.
ISSN:2758-4046
DOI:10.57433/globis.3.0_85