超音波内視鏡ガイド下胆管胃吻合術(EUS-HGS)におけるUneven Double Lumen Catheterの有用性
症例は84歳女性.統合失調症で他院入院中.当院受診1週間前から黄疸が認められるようになったため当院に精査加療目的に入院となった.血液検査で肝胆道系酵素と炎症反応の高値を認め,腹部造影CTで膵頭部の乏血性腫瘤と肝内胆管・総胆管の著明な拡張を認めた.十二指腸乳頭部からの生検よりadenocarcinomaが認められ,画像所見と合わせて膵頭部癌とそれによる閉塞性黄疸と診断した.腫瘍の浸潤によりERCPでの経乳頭的胆道ドレナージが困難であったためEndoscopic ultrasound-guided hepaticogastrostomy(EUS-HGS)の適応と判断した.当院では,合併症の一つであ...
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Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 97; no. 1; pp. 50 - 53 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
18.12.2020
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Summary: | 症例は84歳女性.統合失調症で他院入院中.当院受診1週間前から黄疸が認められるようになったため当院に精査加療目的に入院となった.血液検査で肝胆道系酵素と炎症反応の高値を認め,腹部造影CTで膵頭部の乏血性腫瘤と肝内胆管・総胆管の著明な拡張を認めた.十二指腸乳頭部からの生検よりadenocarcinomaが認められ,画像所見と合わせて膵頭部癌とそれによる閉塞性黄疸と診断した.腫瘍の浸潤によりERCPでの経乳頭的胆道ドレナージが困難であったためEndoscopic ultrasound-guided hepaticogastrostomy(EUS-HGS)の適応と判断した.当院では,合併症の一つであるguidewire(GW)の逸脱などが起こった際に対応可能なdouble guidewire techniqueを用いてEUS-HGSを行なっている.通常法では,ダイレーターやバルーンを用いて穿刺部位の拡張を行った後2本目のGWの挿入・留置を行なっているが,本症例ではuneven double lumen catheter(UDLC)を用いて一期的に穿刺部位の拡張とGWの挿入・留置を行い手技の簡略化を行なった.EUS-HGSにおいてUDLCの有用性が示唆されたので若干の文献を含め報告する. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.97.1_50 |