半側空間無視に対する没入型バーチャルリアリティを用いた評価システムの最小可検変化量の検証
3D Ball Testは没入型バーチャルリアリティ(iVR)を用いて、近位空間と遠位空間の両空 間の無視症状を同時に評価できるように開発されたシステムである。これまで我々は本システムの開発、および有用性・相対信頼性について検証しているが今回、引き続きBland Altman分析を用いた3D Ball TestのMinimal Detectable Change(MDC)の算出を目的とした計測を行ったので報告する。対象者は、当院の回復期リハビリテーション病棟に入院中の半側空間無視症状が認められる脳卒中患者12名(65.5±12.5歳)とした。結果、3D Ball Testには系統誤差が存在しな...
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Published in | 支援工学理学療法学会誌 Vol. 4; no. 2; pp. 67 - 73 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本支援工学理学療法学会
31.03.2025
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Subjects | |
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ISSN | 2436-6951 |
DOI | 10.57302/jatpt.4.2_67 |
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Summary: | 3D Ball Testは没入型バーチャルリアリティ(iVR)を用いて、近位空間と遠位空間の両空 間の無視症状を同時に評価できるように開発されたシステムである。これまで我々は本システムの開発、および有用性・相対信頼性について検証しているが今回、引き続きBland Altman分析を用いた3D Ball TestのMinimal Detectable Change(MDC)の算出を目的とした計測を行ったので報告する。対象者は、当院の回復期リハビリテーション病棟に入院中の半側空間無視症状が認められる脳卒中患者12名(65.5±12.5歳)とした。結果、3D Ball Testには系統誤差が存在しないことが確認され、MDCは近位空間で0.40 m2、遠位空間で1.12 m2と空間ごとに異なっていた。本研究によりiVRを用いた半側空間無視評価システムのMDCが算出され、個々の患者の変化スコアを解釈することが可能となった。 |
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ISSN: | 2436-6951 |
DOI: | 10.57302/jatpt.4.2_67 |