糖尿病性神経障害症例への効力を具備した継手付き体幹装具が歩行能力に及ぼす効果─シングルケースデザインによる検討

目的:糖尿病性神経障害(以下、DN)患者を対象に運動療法と抗力を具備した継手付き体幹装具Trunk Solution Core(以下、TSC)の併用効果を検証した。方法:対象は血液透析療法を行う40代男性のDN患者1名とした。研究はAB型シングルケースデザインを用いた。A期は歩行練習を行う従来練習期とし、B期は歩行練習にTSCを使用した介入期とした。介入期間は両期とも2週間とし、非透析日の週3回を頻度で合計4週間とした。評価は快適歩行速度と介入前後の修正Borg Scaleの差とした。効果判定は標準偏差帯法を用い視覚的に分析した。結果:各期【A期/B期】の平均値は歩行速度(m/s)が【0.7±...

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Published in支援工学理学療法学会誌 Vol. 3; no. 1; pp. 47 - 54
Main Author 栗田, 慎也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本支援工学理学療法学会 25.09.2022
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ISSN2436-6951
DOI10.57302/jatpt.3.1_47

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Summary:目的:糖尿病性神経障害(以下、DN)患者を対象に運動療法と抗力を具備した継手付き体幹装具Trunk Solution Core(以下、TSC)の併用効果を検証した。方法:対象は血液透析療法を行う40代男性のDN患者1名とした。研究はAB型シングルケースデザインを用いた。A期は歩行練習を行う従来練習期とし、B期は歩行練習にTSCを使用した介入期とした。介入期間は両期とも2週間とし、非透析日の週3回を頻度で合計4週間とした。評価は快適歩行速度と介入前後の修正Borg Scaleの差とした。効果判定は標準偏差帯法を用い視覚的に分析した。結果:各期【A期/B期】の平均値は歩行速度(m/s)が【0.7±0.1/1.0±0.1】、修正Borg scaleの差が【3.5±0.8/2.3±0.8】と介入期に改善を認めた。結論:血液透析療法を伴うDN患者にTSCの使用は疲労感少なく、歩行能力改善が得られた。
ISSN:2436-6951
DOI:10.57302/jatpt.3.1_47