環境にやさしい農業の取り組みについて 佐渡米生産のあゆみと朱鷺と暮らす郷づくり認証制度について
佐渡は現在人口約4万9,000人の島で, 平成16年に10市町村の合併で一島一市の佐渡市となりました. 南北に山地が走りその中間に平場の平地が広がる地形を有し, 対馬暖流に影響され雪が少なく多様な農産物と豊かな海洋資源に恵まれた島であります. 佐渡の農業は水田が中心で, 平野部の水田4,000haと海岸地域や山間地の棚田1,000haがあり, 稲作生産者は約2,500人です. 2011年6月, 佐渡は「トキと共生する佐渡の里山」として, 生きもの育む農法を通した生物多様性農業の実践や消費者との交流活動, 棚田などの風景の維持, 伝統的な農文化などが評価されて石川県能登地域と共に日本初の世界農業...
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Published in | 日本農村医学会雑誌 Vol. 73; no. 6; pp. 522 - 524 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本農村医学会
2025
日本農村医学会 |
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ISSN | 0468-2513 1349-7421 |
DOI | 10.2185/jjrm.73.522 |
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Summary: | 佐渡は現在人口約4万9,000人の島で, 平成16年に10市町村の合併で一島一市の佐渡市となりました. 南北に山地が走りその中間に平場の平地が広がる地形を有し, 対馬暖流に影響され雪が少なく多様な農産物と豊かな海洋資源に恵まれた島であります. 佐渡の農業は水田が中心で, 平野部の水田4,000haと海岸地域や山間地の棚田1,000haがあり, 稲作生産者は約2,500人です. 2011年6月, 佐渡は「トキと共生する佐渡の里山」として, 生きもの育む農法を通した生物多様性農業の実践や消費者との交流活動, 棚田などの風景の維持, 伝統的な農文化などが評価されて石川県能登地域と共に日本初の世界農業遺産(GIAHS)に認定されました. 平成20年の朱鷺の自然放鳥を機に「朱鷺の暮らす郷づくり認証制度」が始まり, GIAHS認定も相俟って環境にやさしい米づくりへの転換が進みました. |
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ISSN: | 0468-2513 1349-7421 |
DOI: | 10.2185/jjrm.73.522 |