画像診断の重要性 CT所見に基づく臓器損傷分類と治療法選択

Multi-detector wor CT:MDCTの登場と進歩により,外傷診療における画像診断の位置づけは格段に上がった。適切な利用により,短時間での正確な診断が可能となっただけでなく,治療方針決定から治療の段階でも,正確に病態を捉え,治療に必要な解剖の確認もでき,大変有用である。CT所見に基づく臓器損傷分類では血管損傷の所見を重視した分類が行われ,治療方針決定の場面での応用が望まれる。MDCTのメリットを最大限に生かすためには,ハード面としての施設の物理的環境整備に加え,医師,看護師,診療放射線技師など関連部署のスタッフが,外傷診療に関する共通認識を形成し,チームとしての連携や個人としての...

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Published in日本腹部救急医学会雑誌 Vol. 31; no. 4; pp. 607 - 611
Main Authors 中島, 康雄, 一ノ瀬, 嘉明, 平, 泰彦, 濱口, 真吾, 松本, 純一, 服部, 貴行, 山下, 寛高, 箕輪, 良行
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本腹部救急医学会 31.05.2011
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ISSN1340-2242
1882-4781
DOI10.11231/jaem.31.607

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Summary:Multi-detector wor CT:MDCTの登場と進歩により,外傷診療における画像診断の位置づけは格段に上がった。適切な利用により,短時間での正確な診断が可能となっただけでなく,治療方針決定から治療の段階でも,正確に病態を捉え,治療に必要な解剖の確認もでき,大変有用である。CT所見に基づく臓器損傷分類では血管損傷の所見を重視した分類が行われ,治療方針決定の場面での応用が望まれる。MDCTのメリットを最大限に生かすためには,ハード面としての施設の物理的環境整備に加え,医師,看護師,診療放射線技師など関連部署のスタッフが,外傷診療に関する共通認識を形成し,チームとしての連携や個人としての能力の向上を図ることが必要である。
ISSN:1340-2242
1882-4781
DOI:10.11231/jaem.31.607