心不全患者における基本チェックリストと運動耐容能との関連の検討

<目的>基本チェックリスト(KCL)で評価された心不全患者のフレイルカテゴリーと 6 分間歩行距離(6MWD)との関連を明らかにする.<方法>当院に入院した心不全患者で重度認知機能低下のない自立歩行可能な症例を対象とした.6MWD と患者背景,生化学検査,left ventricular ejection fraction(LVEF),short physical performance battery(SPPB)得点,New York Heart Association functional classification(NYHA)分類,KCL 得点との関連およびフレ...

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Published in循環器理学療法学 Vol. 2; no. 1; pp. 11 - 22
Main Authors 鶴本, 一寿, 上坂, 建太, 本田, 憲胤, 中根, 英策, 猪子, 森明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 般社団法⼈ 日本循環器理学療法学会 31.03.2023
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Summary:<目的>基本チェックリスト(KCL)で評価された心不全患者のフレイルカテゴリーと 6 分間歩行距離(6MWD)との関連を明らかにする.<方法>当院に入院した心不全患者で重度認知機能低下のない自立歩行可能な症例を対象とした.6MWD と患者背景,生化学検査,left ventricular ejection fraction(LVEF),short physical performance battery(SPPB)得点,New York Heart Association functional classification(NYHA)分類,KCL 得点との関連およびフレイルカテゴリー別における KCL 下位項目を調査した.<結果>対象は 103 例(男性 55 例,53.4%).重回帰分析では KCL,Hb,NYHA 分類,SPPB 得点が 6MWD 低下の独立した因子として抽出された(R2=0.71).KCL 下位項目ではフレイル群で運動機能の低下,口腔機能の低下,認知機能の低下,うつ病の可能性に該当する割合が高く(P<0.01),プレフレイル群では閉じこもりに該当する割合が高かった(P<0.01).<結論>KCL で評価されたフレイルカテゴリーは6MWD と関連した.KCL はフレイルカテゴリー別における問題点を明確化することが可能である.
ISSN:2758-0350
DOI:10.69168/jcpt.2.1_11