軽度運動麻痺を呈した脳卒中患者に対し急性期から自主練習を導入することで得られる効果

[目的] 本研究の目的は,軽度運動麻痺を呈した脳卒中患者に対して,急性期からリハビリテーション室での自主練習を導入することで得られる効果を検討することである. [対象] 左橋下部梗塞を発症した60歳代の男性. [方法] リハビリテーション室での自主練習を1日1時間,週6日の頻度で計26日間実施した.内容は,ペグや洗濯バサミを用いた手指機能向上練習や箸操作練習などで,評価結果を元に適時内容は変更した.また,週1回の評価結果は可視化し,OTRが対象者にフィードバックを実施した.評価項目としては,FMA,STEF,MALとした. [結果] 上肢機能の改善に加え,AOUは4.6点と発症前の約9割まで使...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in国際エクササイズサイエンス学会誌 Vol. 3; no. 3; pp. 36 - 41
Main Authors 昇, 寛, 久保田, 智洋, 金子, 哲也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 国際エクササイズサイエンス学会 2020
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN2433-7722
2436-679X
DOI10.51039/ises.3.3_36

Cover

Loading…
More Information
Summary:[目的] 本研究の目的は,軽度運動麻痺を呈した脳卒中患者に対して,急性期からリハビリテーション室での自主練習を導入することで得られる効果を検討することである. [対象] 左橋下部梗塞を発症した60歳代の男性. [方法] リハビリテーション室での自主練習を1日1時間,週6日の頻度で計26日間実施した.内容は,ペグや洗濯バサミを用いた手指機能向上練習や箸操作練習などで,評価結果を元に適時内容は変更した.また,週1回の評価結果は可視化し,OTRが対象者にフィードバックを実施した.評価項目としては,FMA,STEF,MALとした. [結果] 上肢機能の改善に加え,AOUは4.6点と発症前の約9割まで使用頻度が向上し,右上肢が動作の主体となった. [結語] 「練習量の担保」や「モニタリングの促進」を図る為には,急性期から自主練習の導入が重要である.
ISSN:2433-7722
2436-679X
DOI:10.51039/ises.3.3_36