呼吸方法とエアロゾル粒子の喉頭沈着
喉頭ネブライザー療法は種々の喉頭疾患に対し行われているが, エアロゾル化された薬剤の沈着は少ない。今回, 我々はエアロゾル吸入時に「音を出すような吸気」を行わせたところ安静呼吸時に比べ喉頭への沈着率を増加させることができた。 対象は健康成人男子5名で超音波式ネブライザーを用い, 吸入時間は2分間とした0アイソトープは99mTcを使用した。呼吸方法は (1) 安静呼吸, (2) 吸気時に音を出すような呼吸, とした。吸入終了後, 水200m1を飲ませたのち, ただちにカウントした。 安静呼吸時では喉頭部への沈着率は3.2%であり, 肺は42.9%, 胃は36.4%であった。 音出し吸気時では喉頭...
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Published in | 耳鼻咽喉科展望 Vol. 42; no. Supplement2; pp. 161 - 165 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
耳鼻咽喉科展望会
15.08.1999
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Subjects | |
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ISSN | 0386-9687 1883-6429 |
DOI | 10.11453/orltokyo1958.42.Supplement2_161 |
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Summary: | 喉頭ネブライザー療法は種々の喉頭疾患に対し行われているが, エアロゾル化された薬剤の沈着は少ない。今回, 我々はエアロゾル吸入時に「音を出すような吸気」を行わせたところ安静呼吸時に比べ喉頭への沈着率を増加させることができた。 対象は健康成人男子5名で超音波式ネブライザーを用い, 吸入時間は2分間とした0アイソトープは99mTcを使用した。呼吸方法は (1) 安静呼吸, (2) 吸気時に音を出すような呼吸, とした。吸入終了後, 水200m1を飲ませたのち, ただちにカウントした。 安静呼吸時では喉頭部への沈着率は3.2%であり, 肺は42.9%, 胃は36.4%であった。 音出し吸気時では喉頭部は8.2%, 肺は15.2%, 胃は56.4%であった。声門をせばめることにより, エアロゾル粒子の喉頭部への沈着は増すと考えられる。 |
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ISSN: | 0386-9687 1883-6429 |
DOI: | 10.11453/orltokyo1958.42.Supplement2_161 |