鼠径ヘルニア用メッシュを用いた腹壁瘢痕ヘルニアのTension-Free手術5例の検討

【背景・目的】腹壁瘢痕ヘルニア5症例に対し再発を防ぐ目的で鼠径ヘルニア手術のtension-free術式用のメッシュを用いて修復を行い良好な成績を得た.【対象と方法】症例は全例女性であり, 平均年齢は77.2歳であった.原因となった疾患は虫垂炎を含む大腸疾患が5例中4例であった.原因となった手術から腹壁瘢痕ヘルニアの発症までの期間は1年から59年であったが6年以内の症例が5例中4例であった.腹壁瘢痕ヘルニアの初発例が3例, 再発例は2例であった.今回用いたメッシュはBard PerFix plug + onlay patch (Plug) 1例, PROLENE Hernia System (...

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Published inTHE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 52; no. 3; pp. 199 - 202
Main Authors 佐藤, 尚文, 長岡, 弘, 高井, 良樹, 野田, 大地, 山田, 敬之, 五十嵐, 清美, 小林, 克巳, 饗場, 正明, 森下, 靖雄, 横江, 隆夫, 飯野, 佑一, 橋本, 直樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 北関東医学会 01.05.2002
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ISSN1343-2826
1881-1191
DOI10.2974/kmj.52.199

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Summary:【背景・目的】腹壁瘢痕ヘルニア5症例に対し再発を防ぐ目的で鼠径ヘルニア手術のtension-free術式用のメッシュを用いて修復を行い良好な成績を得た.【対象と方法】症例は全例女性であり, 平均年齢は77.2歳であった.原因となった疾患は虫垂炎を含む大腸疾患が5例中4例であった.原因となった手術から腹壁瘢痕ヘルニアの発症までの期間は1年から59年であったが6年以内の症例が5例中4例であった.腹壁瘢痕ヘルニアの初発例が3例, 再発例は2例であった.今回用いたメッシュはBard PerFix plug + onlay patch (Plug) 1例, PROLENE Hernia System (PHS) 4例であった.【結果】ヘルニア門の大きさは拇指頭大のものから8×5cm大のものまであった.術後は平均8.2日で退院し, 現在まで全例再発はない.【結語】鼠径ヘルニア用メッシュを用いた腹壁瘢痕ヘルニアのtension-free手術は再発予防に有効な術式と考えられる.
ISSN:1343-2826
1881-1191
DOI:10.2974/kmj.52.199