宿根性雑草ハマスゲの防除に関する基礎研究 塊茎の発芽におよぼすEPTCの影響 (I)

(1) 本研究は, 宿根性雑草ハマスゲの防除に関する基礎研究の一環として, ハマスゲ塊茎の発芽に対する除草剤EPTCの作用性を明らかにしようとしたものである。 (2) EPTCは塊茎に対して著しい発芽抑制効果を示すが, 塊茎自身を死滅させることなく, 休眠状態を誘起させ, また, この休眠は, GA3の添加によつて打破できる。 (3) 塊茎の発芽過程における呼吸活性の変化および炭水化物の消長は, EPTCを処理することによつて, 著しく緩慢となる。 (4) ハマスゲ塊茎に対するEPTCの作用機作の一つとして, 発芽過程におけるgibberellin生合成阻害が考えられる。...

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Bibliographic Details
Published in雑草研究 Vol. 1968; no. 7; pp. 38 - 41
Main Authors 植木, 邦和, 山末, 祐二
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本雑草学会 1968
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ISSN0372-798X
1882-4757
DOI10.3719/weed.1968.38

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Summary:(1) 本研究は, 宿根性雑草ハマスゲの防除に関する基礎研究の一環として, ハマスゲ塊茎の発芽に対する除草剤EPTCの作用性を明らかにしようとしたものである。 (2) EPTCは塊茎に対して著しい発芽抑制効果を示すが, 塊茎自身を死滅させることなく, 休眠状態を誘起させ, また, この休眠は, GA3の添加によつて打破できる。 (3) 塊茎の発芽過程における呼吸活性の変化および炭水化物の消長は, EPTCを処理することによつて, 著しく緩慢となる。 (4) ハマスゲ塊茎に対するEPTCの作用機作の一つとして, 発芽過程におけるgibberellin生合成阻害が考えられる。
ISSN:0372-798X
1882-4757
DOI:10.3719/weed.1968.38