慢性副鼻腔炎の細菌学的検討

1) 慢性副鼻腔炎16例の内視鏡下鼻内手術中に吸引した上顎洞貯留液について嫌気性菌を含む詳細な細菌検索を行った。 2) 16例のうち培養陽性であったものは14例であった。手術前1ヵ月以内に抗菌薬を内服していた10例中9例はマクロライド系抗生物質の内服をしており, うち培養陽性は8例で, 1症例あたりの平均分離株数は1.75株であった。一方, 抗菌薬を服用していない6例は全例培養陽性で1症例あたりの平均分離株数は4株と高い値を示した。 3) 検出された嫌気性菌は11株でPeptostnptococous spp.4株 (36%) に加えPrevotella Spp.2株 (18%) が分離された...

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Published in耳鼻咽喉科展望 Vol. 39; no. Supplement1; pp. 5 - 10
Main Authors 加藤, 洋治, 伊藤, 八次, 宮崎, 貴子, 堀部, 昌代, 宮田, 英雄, 小川, 晴子, 秋田, 茂樹, 水田, 啓介
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 耳鼻咽喉科展望会 15.06.1996
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ISSN0386-9687
1883-6429
DOI10.11453/orltokyo1958.39.Supplement1_5

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Summary:1) 慢性副鼻腔炎16例の内視鏡下鼻内手術中に吸引した上顎洞貯留液について嫌気性菌を含む詳細な細菌検索を行った。 2) 16例のうち培養陽性であったものは14例であった。手術前1ヵ月以内に抗菌薬を内服していた10例中9例はマクロライド系抗生物質の内服をしており, うち培養陽性は8例で, 1症例あたりの平均分離株数は1.75株であった。一方, 抗菌薬を服用していない6例は全例培養陽性で1症例あたりの平均分離株数は4株と高い値を示した。 3) 検出された嫌気性菌は11株でPeptostnptococous spp.4株 (36%) に加えPrevotella Spp.2株 (18%) が分離された。
ISSN:0386-9687
1883-6429
DOI:10.11453/orltokyo1958.39.Supplement1_5