職業リハビリテーションにおける倫理の重要性を考える ~倫理の意識化のすすめ

「1. はじめに」 倫理の重要性を考える前に, 「職業」そのものの重要性を考えた. 「職業」とは人生の半分以上の時間を占める重要なものであり, 筆者自身の人生においてもかなりの比重をもって存在している. おそらく, 職業リハビリテーションサービスの受け手(以下, 利用者という)にとっても「職業」とは生活に中心に位置するであろう. このように重要な「職業」の「リハビリテーション」に携わっている時に「倫理」を考えることは, 非常に大切であるが, 日常的には意識されていないのではないだろうか. 恥ずかしいことだが, 筆者は常に倫理を念頭におきながら支援を行っていると言いがたい状況である. しかし,...

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Published in職業リハビリテーション Vol. 17; no. 1; pp. 31 - 36
Main Author 根本真理子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本職業リハビリテーション学会 31.03.2004
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Summary:「1. はじめに」 倫理の重要性を考える前に, 「職業」そのものの重要性を考えた. 「職業」とは人生の半分以上の時間を占める重要なものであり, 筆者自身の人生においてもかなりの比重をもって存在している. おそらく, 職業リハビリテーションサービスの受け手(以下, 利用者という)にとっても「職業」とは生活に中心に位置するであろう. このように重要な「職業」の「リハビリテーション」に携わっている時に「倫理」を考えることは, 非常に大切であるが, 日常的には意識されていないのではないだろうか. 恥ずかしいことだが, 筆者は常に倫理を念頭におきながら支援を行っていると言いがたい状況である. しかし, 少なくとも職業の道のり(職歴ではなくあえて「道のり」)と, その延長線上の利用者とのかかわりにおいて, 日々職業リハビリテーション倫理に関しての気付きを得ている. この過程において, 現在の筆者の職業倫理は形成されたといえる.
ISSN:0915-0870
DOI:10.11328/jsvr1987.17.31