未破裂・無症候性脳動脈瘤の治療 手術成績と今後の課題について

近年, MRIやCTなどの画像診断機i器の進歩と普及により, 無症候性脳動脈瘤の検出される機会が増えている. その対応方法として, 脳動脈瘤の自然経過や治療成績が検討され, ガイドラインが示されている. そして, われわれも含めて多くの施設では, 脳動脈瘤の自然経過と治療内容およびその合併症を説明し, 患者サイドが納得された場合に外科的治療を選択しているのが現状と思われる. その際, 直達手術と血管内手術とがあり, その選択基準は施設により多少異なっている. 私どもの施設では, 後述するような原則のもとに, 両治療法を行っている. 今回, われわれは当施設での現在の治療指針のもとに行った連続症...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 33; no. 6; pp. 435 - 441
Main Authors 久門, 良明, 井上, 明宏, 岩田, 真治, 福本, 真也, 大西, 丘倫, 渡邉, 英昭, 大上, 史朗
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 30.11.2005
日本脳卒中の外科学会
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ISSN0914-5508
1880-4683
DOI10.2335/scs.33.435

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Summary:近年, MRIやCTなどの画像診断機i器の進歩と普及により, 無症候性脳動脈瘤の検出される機会が増えている. その対応方法として, 脳動脈瘤の自然経過や治療成績が検討され, ガイドラインが示されている. そして, われわれも含めて多くの施設では, 脳動脈瘤の自然経過と治療内容およびその合併症を説明し, 患者サイドが納得された場合に外科的治療を選択しているのが現状と思われる. その際, 直達手術と血管内手術とがあり, その選択基準は施設により多少異なっている. 私どもの施設では, 後述するような原則のもとに, 両治療法を行っている. 今回, われわれは当施設での現在の治療指針のもとに行った連続症例の手術成績を, 高次脳機能とMRIを含めて検討し, 従来のGOSなどの評価方法では見過ごされる合併症を検出し, その原因ないし機序について考察した. そうすることで, 各治療成績の向上とともに今後の治療指針につながることと考えられる.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.33.435