CT像による脳血管障害片麻痺患者の体幹および下肢筋の検討

1) CTにて脳血管障害片麻痺患者15例の傍脊柱筋,大腰筋,腹直筋,大殿筋,大腿四頭筋,大腿内転筋群,大腿屈筋群,縫工筋,薄筋を検討した.筋断面積,CT値,絶対的CT indexについて麻痺側と非麻痺側を比較すると,傍脊柱筋,大腰筋,腹直筋,薄筋において両者間に有意差がなかったが,地の筋群においては麻痺側の値が有意に低値を示した(腹直筋は筋断面積のみの検討). 2) 傍脊柱筋,大腰筋を片麻療群(11例)と腰痛群(10例)で比較すると,CT値,絶対的CT indexにおいて片麻痺群が有意に低値を示し,廃用性筋萎縮の関与が示唆された.体幹の筋萎縮も考慮した総合的なリハビリテーションプログラムが重要...

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Published inリハビリテーション医学 Vol. 28; no. 8; pp. 607 - 612
Main Authors 土肥, 信之, 小竹, 伴照
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 社団法人 日本リハビリテーション医学会 01.08.1991
日本リハビリテーション医学会
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ISSN0034-351X
1880-778X
DOI10.2490/jjrm1963.28.607

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Summary:1) CTにて脳血管障害片麻痺患者15例の傍脊柱筋,大腰筋,腹直筋,大殿筋,大腿四頭筋,大腿内転筋群,大腿屈筋群,縫工筋,薄筋を検討した.筋断面積,CT値,絶対的CT indexについて麻痺側と非麻痺側を比較すると,傍脊柱筋,大腰筋,腹直筋,薄筋において両者間に有意差がなかったが,地の筋群においては麻痺側の値が有意に低値を示した(腹直筋は筋断面積のみの検討). 2) 傍脊柱筋,大腰筋を片麻療群(11例)と腰痛群(10例)で比較すると,CT値,絶対的CT indexにおいて片麻痺群が有意に低値を示し,廃用性筋萎縮の関与が示唆された.体幹の筋萎縮も考慮した総合的なリハビリテーションプログラムが重要であると思われる.
ISSN:0034-351X
1880-778X
DOI:10.2490/jjrm1963.28.607