新人看護師における就業3年までの職務ストレッサーとストレス反応に関する研究 看護学士課程卒業後の縦断調査による分析

【目的】 看護学士課程卒業後,同一医療機関で勤務する看護職34名を対象に3年間の〈職務ストレッサー〉と〈心理的ストレス反応〉の変化とその関連要因を検討した。   【方法】 就業12,24,36か月目の時期に自記式質問紙調査を行い,内容は属性のほかに〈職務ストレッサー〉〈ストレス対処行動〉〈情緒的支援〉〈心理的ストレス反応〉であった。   【結果】 1年目では「看護能力不足」によるストレッサーを認知し,そのストレッサーが強いほど「個人的達成感の低下」を示した。2年目では,「上司との関係」に関するストレッサーは「個人的達成感の低下」を助長する一方で,「同僚」や「医師」に関するストレッサーは「個人的...

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Published in日本看護研究学会雑誌 Vol. 37; no. 1; pp. 1_123 - 1_131
Main Authors 小松, 光代, 眞鍋, えみ子, 岡山, 寧子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本看護研究学会 01.04.2014
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ISSN2188-3599
2189-6100
DOI10.15065/jjsnr.20131203008

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Summary:【目的】 看護学士課程卒業後,同一医療機関で勤務する看護職34名を対象に3年間の〈職務ストレッサー〉と〈心理的ストレス反応〉の変化とその関連要因を検討した。   【方法】 就業12,24,36か月目の時期に自記式質問紙調査を行い,内容は属性のほかに〈職務ストレッサー〉〈ストレス対処行動〉〈情緒的支援〉〈心理的ストレス反応〉であった。   【結果】 1年目では「看護能力不足」によるストレッサーを認知し,そのストレッサーが強いほど「個人的達成感の低下」を示した。2年目では,「上司との関係」に関するストレッサーは「個人的達成感の低下」を助長する一方で,「同僚」や「医師」に関するストレッサーは「個人的達成感の低下」を抑制していた。2年目までは,接近型問題対処行動をとるほど「脱人格化」の行動傾向は少なくなった。   【考察】 ストレッサーやストレス対処行動の質の変化や行動傾向にあわせた支援の重要性,とくに1年目は看護実践能力の向上,2年目は人間関係調整能力の習得支援の必要性が示唆された。
ISSN:2188-3599
2189-6100
DOI:10.15065/jjsnr.20131203008