レーザ流速計によるCarpentier-Edwards牛心のう膜弁の機能評価

• Published in: 人工臓器 Vol. 17; no. 3; pp. 1108 - 1111
• Main Authors: 関, 淳二, 中村, 孝夫, 梅津, 光生, 林紘, 三郎
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 一般社団法人 日本人工臓器学会 1988
• ISSN: 0300-0818; 1883-6097
• DOI: 10.11392/jsao1972.17.1108

Carpentier-Edwards牛心のう膜弁(CEp弁)の流体力学的特性をレーザ流速計を用いてin vitroに計測し、他の三葉弁やディスク弁と比較評価した。流速プロフィルには、ステントの後方で低流速のウェーキが見られたが、Björk-Shileyディスク弁(BS弁)で観察されたような顕著なジェット流はみられなかった。流速プロフィルからみる限り、Hancockブタ弁(HX弁)と異なり、各弁葉の間で開閉の時相や開閉の程度に差は認められなかった。乱流強度は、ステントの後流で増大したが、弁下流D(Dは管径、26mm)及び2Dでの最大乱流強度はそれぞれ53.5、49.3cm/sであり、BScc弁の74.2、67.9cm/sと比べかなり小さい値を示した。レイノルズ勇断応力についても、CEp弁は弁下流2Dで最大値180dyn/cm2と、BScc弁、HX弁、ポリウレタン弁の約500dyn/cm2よりかなり小さく、良好な特性を示した。