コミュニケーションにおける看護学生の感受性および非言語メッセージと患者満足度の関係 模擬患者とのコミュニケーション場面を通して

本研究の目的は,看護学生の感受性および非言語メッセージと患者満足度との関係を明確にすることである。同意の得られたA大学看護学科女子学生29名を対象に,ノンバーバルスキル尺度による感受性の測定と,模擬患者とのコミュニケーション場面から,患者満足度につながる看護学生の身体動作(頷き,凝視,表情,身振り,姿勢),空間行動(対人距離)を測定した。その結果,学生のノンバーバル感受性の自己評定は他者評定より有意に低いことが分かった。このことから,看護学生のコミュニケーションに対する目標の高さ,謙遜的姿勢が推測された。ノンバーバル感受性の自己評定に加え,他者評定などを取り入れた総合的評定の必要性が示唆された...

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Published in日本看護研究学会雑誌 Vol. 34; no. 1; pp. 1_93 - 1_100
Main Authors 髙林, 範子, 村上, 生美
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本看護研究学会 01.04.2011
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ISSN2188-3599
2189-6100
DOI10.15065/jjsnr.20101014005

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Summary:本研究の目的は,看護学生の感受性および非言語メッセージと患者満足度との関係を明確にすることである。同意の得られたA大学看護学科女子学生29名を対象に,ノンバーバルスキル尺度による感受性の測定と,模擬患者とのコミュニケーション場面から,患者満足度につながる看護学生の身体動作(頷き,凝視,表情,身振り,姿勢),空間行動(対人距離)を測定した。その結果,学生のノンバーバル感受性の自己評定は他者評定より有意に低いことが分かった。このことから,看護学生のコミュニケーションに対する目標の高さ,謙遜的姿勢が推測された。ノンバーバル感受性の自己評定に加え,他者評定などを取り入れた総合的評定の必要性が示唆された。看護学生の行動特性を捉えると,患者満足度が高い場合,学生の微笑みが多く対人距離が近いことが分かった。また,対人距離が感受性に影響を及ぼす因子の1つであることが推察された。
ISSN:2188-3599
2189-6100
DOI:10.15065/jjsnr.20101014005