高心拍ペーシング及び同期心房ペーシングが有効であった室房逆伝導Pを有するRubenstein III型洞機能不全症候群の一例
一過性心房細動に対する高心拍ペーシングと心室性期外収縮 (PVC) に引き続き発生する逆行性室房伝導に対するPVC同期心房ペーシングが有効であった洞機能不全症候群 (SSS) の一例を経験した.症例は75歳, 男性.最大7.2秒の洞停止によるsyncopeとPVCを伴ったSSS (Rubenstein III型) と診断され, 平成10年12月恒久的ペースメーカー (PM) 植込み術を行い, PM最低心拍数設定を80ppmとした.また術後104日目の計測時に確認しえたPVCに伴う室房逆伝導Pに対し, PVC同期心房ペーシングによる速やかな逆行性室房伝導の消失が得られた.術後223日目の計測にお...
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Published in | 人工臓器 Vol. 29; no. 2; pp. 483 - 487 |
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Main Authors | , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本人工臓器学会
2000
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ISSN | 0300-0818 1883-6097 |
DOI | 10.11392/jsao1972.29.483 |
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Summary: | 一過性心房細動に対する高心拍ペーシングと心室性期外収縮 (PVC) に引き続き発生する逆行性室房伝導に対するPVC同期心房ペーシングが有効であった洞機能不全症候群 (SSS) の一例を経験した.症例は75歳, 男性.最大7.2秒の洞停止によるsyncopeとPVCを伴ったSSS (Rubenstein III型) と診断され, 平成10年12月恒久的ペースメーカー (PM) 植込み術を行い, PM最低心拍数設定を80ppmとした.また術後104日目の計測時に確認しえたPVCに伴う室房逆伝導Pに対し, PVC同期心房ペーシングによる速やかな逆行性室房伝導の消失が得られた.術後223日目の計測において病的心房拍動感知率0%, PVC感知率4%であった.高心拍ペーシングとPVC同期心房ペーシングは, PM植込み後に発生する不整脈予防として有用であることが示唆された. |
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ISSN: | 0300-0818 1883-6097 |
DOI: | 10.11392/jsao1972.29.483 |