咳嗽によるエネルギー消費量に関する検討 肢位および頻度による影響

〔目的〕咳嗽によるエネルギー消費量(EE)を測定し,肢位や動作頻度の影響を検討する.〔対象〕健常学生18名.〔方法〕咳嗽動作を最大吸気位から努力性に大きく2回連続して行うものを1セットとした.肢位(椅子座位,半臥位,背臥位)と1分間のセット数(10,20,30セット)を変え,EEを呼気ガスモニターで測定した.〔結果〕EEは,椅子座位では,10,20セットの咳嗽で,半臥位,背臥位では,10,20,30セットで有意に増加した.咳嗽によるEEの平均値は6.39±0.50(ml/kg/min)であり,安静時に比較してその増加率は62%だった.〔結語〕肢位や動作頻度による影響はないが,咳嗽のエネルギー消...

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Published in理学療法科学 Vol. 27; no. 5; pp. 577 - 581
Main Authors 田村, 陽, 池田, 光範, 三浦, 早織, 塩谷, 隆信, 佐竹, 將宏
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 20.10.2012
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ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.27.577

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Summary:〔目的〕咳嗽によるエネルギー消費量(EE)を測定し,肢位や動作頻度の影響を検討する.〔対象〕健常学生18名.〔方法〕咳嗽動作を最大吸気位から努力性に大きく2回連続して行うものを1セットとした.肢位(椅子座位,半臥位,背臥位)と1分間のセット数(10,20,30セット)を変え,EEを呼気ガスモニターで測定した.〔結果〕EEは,椅子座位では,10,20セットの咳嗽で,半臥位,背臥位では,10,20,30セットで有意に増加した.咳嗽によるEEの平均値は6.39±0.50(ml/kg/min)であり,安静時に比較してその増加率は62%だった.〔結語〕肢位や動作頻度による影響はないが,咳嗽のエネルギー消費量の増大は大きいため,咳嗽を有する患者の診療や治療場面では消費を抑えるための配慮が必要である.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.27.577