訪問看護サービス利用者とその家族が捉えた看護小規模多機能型居宅介護の認識 訪問看護ステーション利用者とその家族の聞き取り調査より

本研究目的は,看護小規模多機能型居宅介護(看多機)のサービス運用に挑戦する訪問看護ステーションが,在宅療養者とその家族に対し,看多機についての認識を問う聞き取り調査を行い,サービスの運用開始について課題抽出することである。聞き取り調査の対象は,愛知県内に既存する医療機関を併設しない1事業者である訪問看護ステーションの訪問看護サービス利用者とその家族6組である。主な聞き取り項目は,「訪問看護サービス利用についての思いと希望」,「デイサービスやショートステイ等の通いと泊りに対する希望」などであり,聞き取った内容は事例ごとに表に整理した。調査回答から,訪問看護サービスについては肯定的に受け止めていた...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本健康医学会雑誌 Vol. 29; no. 4; pp. 457 - 461
Main Author 日比野, 直子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本健康医学会 28.01.2021
Subjects
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:本研究目的は,看護小規模多機能型居宅介護(看多機)のサービス運用に挑戦する訪問看護ステーションが,在宅療養者とその家族に対し,看多機についての認識を問う聞き取り調査を行い,サービスの運用開始について課題抽出することである。聞き取り調査の対象は,愛知県内に既存する医療機関を併設しない1事業者である訪問看護ステーションの訪問看護サービス利用者とその家族6組である。主な聞き取り項目は,「訪問看護サービス利用についての思いと希望」,「デイサービスやショートステイ等の通いと泊りに対する希望」などであり,聞き取った内容は事例ごとに表に整理した。調査回答から,訪問看護サービスについては肯定的に受け止めていたことが分かった。看多機のサービスが開始されれば利用してみたいという回答はあったが,療養者のうち2人は,利用したくないと回答した。療養者から看多機の利用について否定的な回答があったことから,疾患の悪化や療養環境の変化等で,現在の訪問看護サービス利用だけでは立ち行かなくなる可能性があることをイメージできないことなどが影響していると考えられた。
ISSN:1343-0025
2423-9828
DOI:10.20685/kenkouigaku.29.4_457