10年以上の活動経験をもつ専門看護師の認定から5年目までの活動の広がりと自己教育 文化の視点からの一考察
本研究の目的は,専門看護師として10年以上活動している専門看護師の認定後5年目までの活動の広がりおよび自己教育を明らかにし,文化の視点から考察することである。専門看護師として認定され10年以上活動している7専門看護分野の専門看護師15名に,半構造化面接を実施し,質的帰納的分析を行った。 その結果,専門看護師の認定後5年目までの活動として,「所属部署における直接ケアを中心とした活動」,「施設内での横断的活動の確保と定着」,「施設内での専門看護師としての活動」,「施設外に向けた専門看護師としての活動と発信」が得られた。また,専門看護師の自己教育として,「高度実践に向けた事例分析とエビデンスの更新」...
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Published in | 文化看護学会誌 Vol. 14; no. 1; pp. 1_11 - 1_20 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
文化看護学会
31.05.2022
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1883-8774 2433-4308 |
DOI | 10.24658/bunkakango.14.1_1_11 |
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Summary: | 本研究の目的は,専門看護師として10年以上活動している専門看護師の認定後5年目までの活動の広がりおよび自己教育を明らかにし,文化の視点から考察することである。専門看護師として認定され10年以上活動している7専門看護分野の専門看護師15名に,半構造化面接を実施し,質的帰納的分析を行った。 その結果,専門看護師の認定後5年目までの活動として,「所属部署における直接ケアを中心とした活動」,「施設内での横断的活動の確保と定着」,「施設内での専門看護師としての活動」,「施設外に向けた専門看護師としての活動と発信」が得られた。また,専門看護師の自己教育として,「高度実践に向けた事例分析とエビデンスの更新」,「事例検討会や学会活動等を通した高度実践の内省と研鑽」,「サブスペシャリティ強化に向けたスキルの獲得」,「国内外の研修を通した多職種との交流」が得られた。認定後5年目までの専門看護師の活動は,自己教育に支えられた対象者への質の高い看護実践が基盤となり,看護職の文化,組織文化のなかで受入れられていた。 専門看護師の活動は,専門看護師の理論やエビデンスに基づいた意図的な働きかけ,質の高い看護の看護スタッフへの浸透,看護管理者のサポートによる職位や立場の変化,多職種への専門看護師の認知などが合わさり,拡大していた。 |
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ISSN: | 1883-8774 2433-4308 |
DOI: | 10.24658/bunkakango.14.1_1_11 |