看護婦のメンタルヘルスに関する研究 ストレス・職務満足度・自我状態相互の関連

看護職のメンタルヘルス対策を検討するための資料を得ることを目的として,質問紙を用いストレス・職務満足度・エゴグラムの実態と3調査相互の関連について検討した。 調査対象は,A病院看護婦333名であり,解析対象は回答を得た252名 (75.7%) である。  全対象者の72.2%がストレス発生条件をもち,50.4%がストレス状態であった。 特に20~29歳と55~59歳にストレス状態である者が多かった。 職務満足度は平均50%であり,30~34歳で委員会活動をしている者の満足度が低かった。 エゴグラムは看護婦特有のパターンがあり,若い人はACが高く,年齢や役割が増えるとCP・Aが高くなっていた。...

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Published in日本看護研究学会雑誌 Vol. 24; no. 4; pp. 4_11 - 4_20
Main Authors 石松, 直子, 大塚, 邦子, 坂本, 洋子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本看護研究学会 01.09.2001
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ISSN2188-3599
2189-6100
DOI10.15065/jjsnr.20010901001

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Summary:看護職のメンタルヘルス対策を検討するための資料を得ることを目的として,質問紙を用いストレス・職務満足度・エゴグラムの実態と3調査相互の関連について検討した。 調査対象は,A病院看護婦333名であり,解析対象は回答を得た252名 (75.7%) である。  全対象者の72.2%がストレス発生条件をもち,50.4%がストレス状態であった。 特に20~29歳と55~59歳にストレス状態である者が多かった。 職務満足度は平均50%であり,30~34歳で委員会活動をしている者の満足度が低かった。 エゴグラムは看護婦特有のパターンがあり,若い人はACが高く,年齢や役割が増えるとCP・Aが高くなっていた。 解析の結果,ストレスは職務満足度を低減し,エゴグラムはストレスの増加を予測するてがかりとなり,また職務満足度に影響することなど,3者は相互に関連することが明らかになった。  本研究結果から,看護婦のメンタルヘルス対策を考えていく上で,ストレス・職務満足度・エゴグラムから対象の特性を理解し,関わっていくことは有用であることがわかった。
ISSN:2188-3599
2189-6100
DOI:10.15065/jjsnr.20010901001