トップ高度救命救急センターにおける計画外抜管 インシデント報告からみえてきたこと

目的:高度救命救急センターにおける気管チューブの計画外抜管事例としてインシデント報告があった症例の特徴を明確にして,再発防止策について検討した。対象と方法:2010年4月〜2017年3月末に発生した気管チューブの計画外抜管症例について,患者背景,APACHEⅡ,発生時期,人工呼吸器条件,BPS,RASS,鎮痛・鎮静の状況,予後,発生時間帯について分析し,インシデント報告について検討した。結果:人工呼吸管理開始3〜4日目に発生していたことが明らかとなり,すべての看護師からインシデント報告がなされていたが,医師の提出率は51.4%であった。対応策について,看護師は抑制,情報共有を,医師は観察,情報...

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Published in日本臨床救急医学会雑誌 Vol. 23; no. 6; pp. 794 - 798
Main Authors 熊田, 恵介, 吉田, 省造, 杉原, 博子, 佐野, 美佳, 村上, 啓雄, 丹羽, 隆, 小倉, 真治, 境, 浩康
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本臨床救急医学会 01.12.2020
日本臨床救急医学会
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ISSN1345-0581
2187-9001
DOI10.11240/jsem.23.794

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Summary:目的:高度救命救急センターにおける気管チューブの計画外抜管事例としてインシデント報告があった症例の特徴を明確にして,再発防止策について検討した。対象と方法:2010年4月〜2017年3月末に発生した気管チューブの計画外抜管症例について,患者背景,APACHEⅡ,発生時期,人工呼吸器条件,BPS,RASS,鎮痛・鎮静の状況,予後,発生時間帯について分析し,インシデント報告について検討した。結果:人工呼吸管理開始3〜4日目に発生していたことが明らかとなり,すべての看護師からインシデント報告がなされていたが,医師の提出率は51.4%であった。対応策について,看護師は抑制,情報共有を,医師は観察,情報共有の重要性をあげ,互いの認識の差が明らかとなった。結論:計画外抜管の発生状況をサーベイランスしつつ,共通認識で重症患者管理を実践していくことが再発防止につながる。
ISSN:1345-0581
2187-9001
DOI:10.11240/jsem.23.794